【仕事】入社11年目の中堅が異動することになり、入社した動機を再考する
自分は何をやりたくて、メーカーへの入社を希望したのか?
異動が決まって改めて考えた。
入社して一年目は、何をしていたのか?
入社して今いる組織の別部門に配属された。
その部門では既存製品ができあがっている中で、先輩の手足となって働いた。自分の考えは検討内容には反映されず、ただただ先輩の指示に従った。
今思えば修行の時期。検討する設備、評価する機器の使い方を学び、熟練度を高める時期なのだろう。大切な時期とは思う。
しかし当時はこき使われたという印象しかない。
では当時の先輩は何が足りなかったのか?そして今の自分は後輩に同じ思いはさせてないのか?当時の自分と、異動が告げられ11年ぶりに古巣に戻る自分に当てはめてるとみえてきた。
当時足りなかったのは、位置づけ
当時は【検討(開発)する意義】が見えなかった。つまりポジション(位置付け)だ。
世界的な市場では、
数量(売上)はどの程度。
その中で日本市場はどの程度。
日本と海外の比率は?
自社と他社のシェアはどの程度だ?
だから自社存続のためにもシェアを伸ばしたい。
他部門が踏ん張っている(横ばい)の中で、この分野を伸ばす。
だから当組織(当部門)は、伸びしろの多い(シェアが低い)で、◯◯を開発して顧客へ新たな価値を提案し、シェアを伸ばす。
この【位置づけ】の説明は多忙になるほど忘れがちである。多忙の中で、中堅は動けないため、てっとりばやく結果を知りたいのである。しかし若手社員からしてみれば、実は一番説明してほしい内容なのだ。
年に数回でもよい。位置づけの説明は必要だ。
この説明がないと振られた側の若手社員は微視的になり、そして検討は他人事になり、小さく縮こもってしまう。
広い視野からの動機付けは若いほどに必須と考える。
改めて入社動機を考える
『自分は何がしたいのか?』
若いほどに動機を考えがちだ。
私の場合は、【宝探し】だった。
世間を驚かせたい。自分の考えたものを世界に広げたい。世間に一石を投じるようなことをしたい。
『0を1にする。』
これが私の動機だ。だから新規事業の立ち上げが楽しいのであろう。
もちろん今ある1を10や100にする使命の組織が好きな人もいる。その分、規模は大きい。その中で楽しむ人だ。
これは人それぞれのため、他人がどうこう言うことではない。
係長を超えると、組織運営を任される。
良いかどうかを別にして、係長はそのうち組織運営を任されはじめる。
そして残念ながらに、当社では『スペシャリスト(専門職)』というポジションはなく、偉くなる前に課長にさせられる。ゼネラリストやマネジャーが偉くなる体系である。
本来は、誰が偉いとかではない。役割が違うだけだ。
会社を運営する役割、組織を運営する役割、モノを開発する役割、作る役割、売る役割、運ぶ役割。
どこかが欠けても仕事は回らない。しかし、その組織の誰かが抜けてもその穴埋めはする。
初心忘れるべからず
新人の頃、私はつらいを思いをした。これを繰り返してはならない。
入社して随分と経つからこそ、当時の先輩と当事者の新人の両方の気持ちがわかる。
広い視野で部門の皆に動機付けをする。とても大切な事である。
だからこそ若手に耳をかたむけ、自身と相手の動機付け(モチベーション)をその都度確認する。
かしこまる必要はなく、実験で世間話のように伝えればよい。
その上で、ふとした時に各々がやりたい事を思い起こせばよいと思う。