【仕事】車を傷つけた息子(4歳)に論理的思考やPDCAに繋がる『考える力』を伸ばす
昨日、妻からメールがきた。
昨日の夕方に息子(4才)が外で石を投げて遊んでいた。そして近所の車にキズをつけてしまったらしい。
妻はちょっと目を離していたタイミングであり、完全にこちらが悪い。
今朝見ると2ミリ程度のキズが二カ所。
赤い車の塗装が傷つき、黒い下地がみえている。板金までいっていれば、錆びの発生も速いため早めの対処が必要だ。
子供の過失も対象となる保険に入っているので、保険で直せばよいと考えている。
問題は今後の対策だ。
起きたことへの対応は修繕となるが、
今後同じ事を繰り返さないための対策を考える必要がある。
その前に謝罪
その前に先ずは謝罪に行った。
車の持ち主は小学校で一緒に登校する子供のお母さん。ほぼ毎朝、顔を合わせる。
娘の登校班を送り出した後に、息子と一緒に謝りにいった。
なかなか息子の口からは『ごめんなさい』が出てこない。
息子は明らかに嫌そうな顔で、こっちの顔を見る。4才でもバツが悪いのを感じている。
タマコト:『いや、パパの顔を見ても仕方ないで。』
息子に促す。
タマコト:『パパも一緒に謝るから、一緒にごめんなさいを言おう。』
と言い、ようやく息子本人の口からも謝罪の言葉が出てきた。
やはり子供といえども悪いことをやったのであれば、本人の口から謝らないといけないと考えている。
非を認める。
子供にとっては勇気のいることだ。
大人でもできない人がいる。
しかし子供と向き合い、逃げてはいけないし、逃がしてもいけない。
こういった機会の度に子供は、自分と大人の対応を見ている。そして保護者に謝ってもらえ、自分はその場に居なくても良いなんて思われたら
将来、本人が困るのだ。
今後の対策を4歳児に考えさせる
対策は本人に考えさせる。大人は考えるための手助けをする。
答えを言ってはいけない。本人の内から湧き出る気持ちが大切と考えている。
先に大人が口を出すと、思考の停止をする。
安直に言われたことをやればよいと考えてしまう。
一つ一つ、息子に優しい口調で質問する。
息子のペースでゆっくりと待つ。
ここで焦ってはいけない。
・なぜ、自動車が傷ついたのか?
・自分は何をしていたのか?
・もし自動車ではなく人に当たっていたら、どうなっていたのか?
・自分の大切なおもちゃ(トミカ)を友達が傷つけたらどんな気持ちになるか?
・どうすれば、車は傷がつかなかったのか?
・車の持ち主は今どんな気持ちか?
・車が傷ついた相手はどうすればうれしい気持ちになるか?
・車や人に傷つけないようにするには、自分はこれからどうすればよいか?
過去から現在、そして未来へと質問を変えていく。
そして自分のことから身の回りのことへと、狭い範囲から少しずつ質問の範囲を広げていく。
優しく、丁寧に、より具体的なイメージを想像するように言葉を選びながら質問を投げかける。
いま、まさに彼は考える力を伸ばしている。自ら起こした事象に向き合い、原因と対策を考えている。
・こんな時はどうだろう?
・これも一緒のことだよね?
・こうしたかったんだよね?
最終的には息子の言葉をまとめると、
『石を投げて遊んでいたら、車に当たって傷がついた。自分のおもちゃが壊れたらかなしい、だから車の持ち主も悲しい気持ちになっている。もし石が車じゃなくて人に当たっていたらケガをしてしまう。車の傷を戻せたらうれしいと思う。
でも、自分は柔らかいボールでサッカーやキャッチボールはやりたい。』
大人からすれば当たり前の答え。しかし本人なりに考えた答えだ。
確かに息子は家でも紙飛行機を作っては飛ばしている。石を投げて遊んでいたのは、その延長なのだろうか?
質問を続ける。
・石はかたいよね?
・他にもかたいものがぶつかったら、同じだよね?
・ボールならいいかな?
・ボールも家の前で遊ぶのは危ないよね?
息子:『ボールで遊びたいの。公園に持っていこう。』
少し具体案が出てきた。
タマコト:『じゃあ、パパが休みの日にボールの使える公園に行こうか?
それなら家前でボールや石(かたいもの)を投げて遊ばないよね?』
タマコト:『じゃあ家前ではものを投げて遊ばないと約束できる?』
息子:『わかった。』
息子は4才。いろいろ経験させ、親が成長の芽をつぶしてはいけない。
本人なりに考えるという経験が重要と思っている。
会社での話
そんなことを今朝会社に行って、後輩に話をした。
後輩:『きびしいっすね。そんな経験ないですよ。』
タマコト:『・・・。』
だから深く考えたことがないのか。と思ってしまった。
4歳の息子と同じことを言われていると暗に伝えようとしたが、完全に他人事のように流された。本人にとっては自分事とは思わず、おそらく30分ほどで忘れる内容なのだろう。
今なお進行中。